妙高ワーケーション「地方創生担当大臣賞」の取り組みと今後の展望

Myoko Workation column

一般社団法人妙高市グリーン・ツーリズム推進協議会は、新潟県妙高市と協働したワーケーションに取り組んでいます。

その取り組みに対し、2023年1月11日、内閣府が地方創生に向けたテレワークに先進的に取り組む企業・団体を表彰する「地方創生テレワークアワード」にて、「地方創生担当大臣賞」を受賞しました。

地方創生テレワークアワード」とは、会社を辞めずに地方に移り住む転職なき移住、ワーケーションなどによる関係人口の増加、東京圏企業による地方サテライトオフィスの設置など、都市部から地方への人の流れを加速させ、人口の流出防止、地方での雇用、新規ビジネスの創出など、多様な形で地方の活性化に貢献可能な地方創生テレワークに先進的に取組む企業・団体等を表彰し、周知していくものです。

今回の記事では、受賞に至ったこれまでの取り組みや今後の展開についてお話しします。

これまでの歩み

妙高ワーケーションセンターでは、人口減少により、地域衰退が加速する妙高市の課題解決策として、テレワークやワーケーションにより新たな人の流れを生み出す施策を実施してきました。

  • 2018年 対話を開始
  • 2019年 事業化を検討、企業向けワーケーションプログラムを開始
  • 2020年6月 妙高ワーケーションセンター設立、クラインガルテン妙高短期利用開始
  • 2022年3月 親子ワーケーション開始

実際に取り組んだこと

大きく分けると、以下の3つについて取り組んできました。

  1. 企業研修型ワーケーションの企画と実施
  2. クラインガルテン妙高を活用したワーケーションの推進
  3. 仕事と子育ての両立が大変な在宅勤務者への親子ワーケーション

企業研修型ワーケーションの企画と実施

人材育成の企業である「日本能率協会マネジメントセンター」や妙高市にある日本で唯一のアウトドア専門学校である「国際自然環境アウトドア専門学校」と協働し、企業が人材育成や研修、合宿、チームビルディングで利用できるワーケーションプログラムをつくりました。

企業の人材育成に生かす「研修型ワーケーション」の事例──Work Educationがもたらすもの

企業のチームワークやコミュニケーションなどのご要望に応じて、研修や地域ならではのプログラムを組み合わせたワーケーションプログラムのコーディネートを行っています。

【研修型ワーケーション事例】ワークスタイルが変化する時代のチームワークとエンゲージメント
チームビルディング合宿は「成果やチームワークの向上が第一」サイボウズ式編集部

(これまでの取り組み実績:企業研修型ワーケーション/12件72名受け入れ)

クラインガルテン妙高を活用したワーケーションの推進

滞在型市民農園「クラインガルテン妙高」は、田舎暮らしの体験を通じて、妙高の魅力を気軽に感じていただくことができる移住定住お試し住宅です。

今までは1年契約のみでしたが、20棟中の2棟を1ヵ月の短期利用を可能にしました。実際に利用した方にインタビューした記事をnoteにて掲載しています。

「平日は仕事、週末はゲレンデ」──スノーボーダーのワーケーションスタイル
仕事をする目的は「生きるため」ではなく「幸せになるため」──プロスノーボーダー 荒井DAZE善正さん

クラインガルテン妙高に滞在してテレワークで働きながら、週末や空き時間にスノーボードを楽しむといった過ごし方をされています。

(これまでの取り組み実績:クラインガルテン妙高を活用したワーケーション推進/申し込み71名、抽選で33名受け入れ)

仕事と子育ての両立が大変な在宅勤務者への親子ワーケーション

妙高ワーケーションセンターでは、これまで2回、親子ワーケーションを開催してきました。

「親のリフレッシュ」と「子どもの成長」の機会に──妙高親子ワーケーションレポート
妙高親子ワーケーションレポート「こんなに楽しそうに旅行する息子は初めて」

在宅勤務の広がりで、仕事と子育ての両立が大変なお父さん、お母さんのために「親御さんは仕事に集中できて、お子さんは地域ならではの体験ができる」プログラムを企画しました。

国立妙高青少年自然の家にご協力いただき、「安心・安全を担保しつつ、地域ならではの体験」ができる親子ワーケーションを実現することができました。

2023年3月26日〜28日には、3回目となる親子ワーケーションも開催します。好評につき、増枠して3月1日までお申し込みを受け付けております。

妙高「春休み親子ワーケーション」——特別な春休みの思い出に

(これまでの取り組み実績:親子ワーケーション/11家族31名受け入れ)

「地方創生担当大臣賞」を受賞を受けて

今回、地方創生テレワークアワード「地方創生担当大臣賞」受賞するにあたり、自然環境等を活かして企業が研修として取り組みやすい人材育成型の合宿プログラムや、親子ワーケーションという家族として取り組みやすいプログラムを実施している点を評価していただきました。(審査委員 増田寛也氏のコメントより)

2020年頃からコロナ禍となり、新たな観光の形といった意味付けで「ワーケーション」という言葉が広がりました。

当時は、コロナ禍により人の動きが止まったことで、具体的な動きになかなかなりづらかったこともあり、「本当にこの方向性でいいのか?」と悩みながらも試行錯誤しつつ進めてきました。

今回、このように評価いただいたことで、「その方向でよかったんだよ」と言っていただけたように感じています。

少しずつではありますが、リピーターの方も増えてきて、実務を重ねていく中で関係性が構築されてきていることを嬉しく思います。

今後の取り組み

これまで取り組んできた中で少しずつ形になってきたものを、今後はさらに実戦を重ねて成果を出していけるよう、さまざまな企業とのご縁がつくれるといいなあ、と思っています。

また、テレワークの広がりにより、多様な働き方が可能になったことで、親子ワーケーションのような過ごし方ができるようになりました。

一方で、 さまざまな制約がある方々もいらっしゃいます。

例えば、 なんらかの事情があって、学校に行きにくいお子さんをもつ親御さんは、ただでさえ在宅勤務と子育ての両立って大変なのに、毎日だともっと大変だと思います。

このような働き方の変化によって起こっている新たな課題を、普段とは異なる環境で、親御さんもお子さんも楽しく過ごしながら課題を解決できる機会を増やしていきたいと思っています。

今回、このような賞を受賞できたのは、これまで、関わっていただいたみなさまのおかげです。本当にありがとうございます。

これからも、テレワークで多様な働き方、学び方の実践ができる地域として引き続き取り組んでいきたいと思います。

動画でも配信しています

企業型ワーケーション、一緒に企画しませんか?

妙高ワーケーションセンターでは、企業型ワーケーションの企画がスムーズにできるよう、コーディネーターがお手伝いします。まずはお問い合わせフォームから。