親子ワーケーションにみる「働き方の変化」と「子どもの成長」

Myoko Workation column

こんにちは、妙高ワーケーションセンターの竹内義晴です。

妙高ワーケーションセンターでは、これまで2回、親子ワーケーションを開催してきました。その中で、在宅勤務やテレワークをはじめ、働く環境の変化を実感しました。

また、普段とは異なる環境で過ごす子どもたちの姿や、親御さんからいただいたフィードバックから、子どもたちの成長を実感しています。

この記事では、親子ワーケーションの現場から見える「親子ワーケーションにみる働き方の変化と子どもの成長」についてお話しします。

親子ワーケーションを企画した背景

妙高ワーケーションセンターでは、親子ワーケーションを開催しています。

この写真は、2022年の春休み夏休みに開催した際の様子です。

2022年3月開催時の様子

2022年8月開催時の様子

私たちが、ワーケーションの取り組みを始めたのは、2020年6月。

これまで企業研修やオフサイトミーティングなど、企業で働くみなさまが取り組みやすい形を提案してきました。

(一社)妙高市グリーン・ツーリズム推進協議会は、修学旅行・教育旅行のランドオペレーター(旅行会社から依頼を受け、宿泊や運送手段の手配や予約を行う地域密着の企業)として、民泊や農泊をはじめ、妙高市内の宿泊施設や体験学習を提供する団体と連携し、これまで、多くの学校や団体を受け入れてきました。

地域のさまざまな方々と関係を構築していたことから、この強みを生かした「子供たちを招くプログラム」ができないか?

そして、自然が豊かな妙高においでいただくなら、子どもたちには「ただ遊ぶだけではなく、自然体験を通して都市部では得られない学びや気づき、発見を体験してほしい」という想いがありました。

最初に想定していたこと

企画した当初は、家族でワーケーションに来て「お父さんは仕事、お母さんとお子さんは地域での体験をする」といったものをイメージしていました。

しかし、コロナ禍の影響から在宅勤務が広がったことで、当初のイメージに対して、もやもやとした感情を抱きました。

そもそも、仕事をしているのは、お父さんだけなのだろうか? 仕事と子育ての両立は、お父さんもお母さんも大変なのではないか?

そこで、「親御さんは仕事に集中できて、お子さんは地域ならではの体験ができる」といった形が理想ではないかと感じました。

親子ワーケーションの課題

親御さんが、集中して仕事ができる環境を作るには、「お子さんを安心して預けられること」が重要です。

しかし、いわゆる教育機関ではない私たちにとって「お子さんを安全に預かること」には、大きな課題がありました。

そこで、国立妙高青少年自然の家 次長 室井修一さんに相談しました。

国立妙高青少年自然の家 次長 室井修一さん

国立妙高青少年自然の家は、子どもたちが自然の中で仲間と一緒に宿泊生活をしながら、さまざまな体験を通じて、豊かな心とたくましい身体を育てることを目的としている教育施設です。自然体験学習の受け入れ経験豊富な専門スタッフが在籍しています。

室井さんに協力をお願いしたところ、「一緒にやりましょう!」と言っていただき、地域のみなさまのご協力のおかげで、「安心・安全を担保しつつ、地域ならではの体験」ができる親子ワーケーションを実現することができました。

親子ワーケーションの実情にみる「働き方の変化」

親子ワーケーションを企画した当初は、正直なところ、「そこまでガチではなく、多少ゆるやかな感じで仕事をされるのではないか」と思っていました。

しかし、 実際はそうではありませんでした。

親御さんは、朝から夕方まで、かなり真剣に仕事をされていました。

その姿を拝見したとき、普段、お子さんと同じ空間で仕事をされている姿を想像しました。 「仕事と子育てを両立しながらの在宅勤務は、さぞかし大変だろうなあ」と、改めて実感しました。

また、親御さんの中には、何らかの事情があって、学校に行きにくいお子さんをお連れの方もいらっしゃいました。

ただでさえ在宅勤務と子育ての両立って大変なのに、毎日だともっと大変だと思います。

このような働き方の変化によって起こっている新たな課題を、普段とは異なる環境で、楽しく過ごしながら課題を解決できるのが親子ワーケーションなのではないかと、実際に企画してみて思いました。

お子さんにとっても「学び」の機会に

親御さんが仕事をしている一方、子どもたちは地域の中で、冬は雪遊び、夏は森探検といった妙高の大自然ならではの体験をしました。

最初は緊張している様子でしたが、いつの間にか仲良くなって遊んでいて、子どもたちの適応能力にも驚かされました。

後日、参加者のみなさんにお子さんの様子をお伺いしたところ、「お友達との別れが寂しくて、帰りの新幹線の中や、帰宅後に父親に話をする時にも思い出して泣いてしまうほどだった」「こんなに楽しそうに旅行に参加している息子を見るのは初めて」といった、嬉しい声をいただきました。

妙高に住むわたしたちにとって、花火やバーベキュー、スイカ割りといった何気ない体験も、都市部の子どもたちにとっては、普段はなかなか体験できない貴重な機会となったようです。

親子ワーケーションのこれから

テレワークの広がりにより、多様な働き方が可能になったことで、親子ワーケーションのような過ごし方ができるようになりました。

一方で、親子ワーケーションを企画するにあたって、どんなに働き方が多様になっても、お子さんがいると、学校という制約がある以上、長期休みに限られてしまいます。

せっかくなら、平日であっても親御さんが働きやすい環境で、お子さんも普段とは異なる自然体験ができる機会を増やしていきたいなあ、と思っています。

次回の親子ワーケーションの開催は、2023年3月の春休みを予定しています。 ご興味をお持ちの方は、ぜひご参加いただけると嬉しいです。

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