テレワークのコミュニケーション不足は「合宿」で対策しよう

Myoko Workation column


妙高ワーケーションセンター ワーケーションコーディネーターの竹内義晴です。

コロナ禍となり、急速に拡がったテレワーク。みなさんは、どれぐらいの頻度でテレワークをやっていらっしゃいますか?

日本生産性本部の第6回 働く人の意識調査によれば、2021年7月のテレワーク実施率は 全体で20.4%。週のテレワーク実施日数は、週5日以上が23.2%、週3~4日が34.4%、週1~2日が30.8%、週0日が11.6%となっています。約5分の1の企業がテレワークを実施しており、週の半分以上を在宅で過ごしていることが見てとれます。

テレワークで課題となる大きな1つがコミュニケーションです。

そこで、この記事では、テレワークによる課題と「コミュニケーション合宿」による解決策、費用面などについてみていきます。

テレワークで抱く「孤独感」

長期間にわたり、テレワークを行ったことがある方なら、きっと一度は「孤独感」を抱いたことはありませんか?

チャットやグループウェアのようなオンラインのコミュニケーションツールがあれば、テキストによるちょっとした会話はできるし、Zoomなどのテレビ会議ツールを使えば、会話もできます。普段PCを使ったり、会話をしながら進めるタイプの仕事なら、ツールに慣れさえすれば、仕事自体はそれほど困らないし、「リモートでも、結構仕事ができるな」とお感じの方も多いのではないでしょうか。

一方、テキストやテレビ会議のやりとりで、仕事に不自由はないとしても、「リアルな会話」が不足していると感じている人も多いはずです。中には、孤独感や疎外感を抱いている人もいるでしょう。

テレワーク歴4年でも「みんなに会いたい」

個人的な話で恐縮です。実は、この記事を執筆しているいま、私のテレワーク歴は4年以上です。いま取り組んでいるワーケーションの業務のほかに、新潟を軸に東京の会社で、フルリモートで働いています

オンラインツールのおかげで、仕事には不自由はありませんが、4年経過しても「たまにはみんなと会いたいなぁ」「おしゃべりしたいなぁ」「一緒に飲みたいなぁ」と感じることがあり、孤独感を抱くことも少なくありません。

もちろん、「テレワークで全然OK」「むしろ、大歓迎」という方もいらっしゃるとは思います。しかし、同僚とのチームワークや、働く上でのメンタル面を考えたとき、「コミュニケーション不足」によって生じる孤独感や疎外感はことのほか大きい。できれば、なんらかの手段で、定期的に整えたほうがよいのではないかと、実体験を通じて思うのです。

孤独感を補う「コミュニケーション合宿」

「会う」ことだけを目的にするなら、オフィスでも問題ないのかもしれません。けれども、ふだん、在宅で、家にこもって仕事をしている場合、ときには、気分転換もしたいものです。

そこで、「コミュニケーション合宿」をしてみるのはどうでしょうか?

私が東京で所属している会社でも、以前、合宿を行ったことがあります。私はテレワークなので、オフィスではない場所で、メンバーに会えるのがとてもうれしかったことを思い出します。あの時は、みんなで企画のアイデアを出し合ったり、アクティブ・ブック・ダイアログという読書会を開催したりしました。「リアルな共同体験」により、距離が縮まった気持ちになりました。

また、以前妙高ワーケーションセンターで行った「テレワークセミナー & そば打ち体験」のプログラムでは、テレワークコミュニケーションのセミナーと、参加者みんなで体験する「そば打ち」をセットにして行いました。「テレワークでコミュニケーションが不足していたので、同じ体験をすること自体に価値があった」との声がありました。

コロナ禍のいまなら、農業体験もいいかもしれませんね。外ならソーシャルディスタンスも保てますし。

コロナ禍の「安全の担保」

ここからの話は、コロナ禍における話となりますが、コミュニケーション合宿を行う際の「安全の担保」について考えます。

コロナ禍のいま、安全を担保するなら、第三者との「接触機会を減らす」ことが一番でしょう。

たとえば、ペンションなどの施設を「一棟貸し」にするのは、1つのアイデアだと思っています。一棟貸しであれば、他のお客様との接触はありません。

また、テレワークを行っていても、社員のみなさんが週に何日かオフィスで仕事をしていたら、なんらかの接点はあるはずです。ふだん顔を合わせているみなさん同士なら、心理的な不安感は比較的少ないのではないでしょうか。

さらに安全を担保するなら、出発前にPCR検査をするのもいいかもしれません。

話は少しずれますが、私はワーケーションの仕事をしている関係で、時々、他の地域を往訪することがあります。往訪先の方が安心できるよう、以前、PCR検査を受けてからおじゃましたことがありました。

医療機関でPCR検査を受けると、まぁまぁな金額になることもありますが(私が過去に医療機関で受けた検査は18000円でした)、インターネットを検索してみると、最近では安価で受けられる検査もあるようですし、政府では薬局での販売も検討されているようです。

「PCR検査を受けたあと」で「一棟貸しの施設」なら、安心してコミュニケーション合宿を行えるのではないでしょうか?

コミュニケーション合宿の費用について

コミュニケーション合宿を行う際、社員何名かで来訪する都合上、費用面も気になるところです。

旅費交通費について

テレワークの場合、毎日オフィスに通勤しているときと比べて、通勤日数が減っているのではないでしょうか。もし、今後もテレワークを推進し、コミュニケーション合宿を年間行事の1つと捉えるなら、今まで定額で支払っていた通勤費を見直して、コミュニケーション合宿の費用に充てる……といったことを考えてもよさそうです。

なお、旅費交通費に関する税法上の課税・非課税など、細かな制度があるようです。詳細については、御社の税務に詳しいの方にご相談ください。

宿泊費について

都市部にはビジネス用のシングルユースのホテルが多くあり、一人で宿泊しても、料金は安価です。

一方、地方の宿泊施設は旅行が前提の宿泊施設もあり、「一人一部屋」の場合、料金が高くなるケースがあります。

「コミュニケーション合宿」という性格を考えたとき、「一人一部屋」というこだわりがなければ、複数人で一部屋をシェアする形でも問題なければ、料金はおさえることができそうです。

合宿の科目について

合宿を行う科目については、企業によってさまざまな考え方があると思います。

たとえば、「合宿費」みたいなものがあれば、それでもよいでしょうし、「研修費」でもよいでしょう。滞在されるプログラムの中にアイデアソンのような内容を入れて「研究費」や「開発費」のようにしてもいいかもしれません。

また、妙高には森林セラピーという、森林の中に入ってストレスを改善するプログラムがあります。テレワークによって不足しがちな運動やストレス改善などを目的にするなら「福利厚生費」でもいいのかもしれません。

費用をどの科目にすればいいのかについて、詳しくは、御社の会計・税務担当の方と相談してみてください。

コミュニケーション合宿、その他の課題について

滞在先での移動について

コミュニケーション合宿を地方で行う場合、移動手段も気になるところです。レンタカーを利用できる範囲の人数であれば、レンタカーを利用するのがもっとも自由が利くでしょう。

それ以外の場合、駅から宿泊先、宿泊先から他の場所への移動など、公共交通機関や宿泊先のバスなどを利用して移動することになりますが、移動の内容によっては、旅行業など法律による制約がある場合があります。詳しくは、現地のコーディネーターに相談してみると安心です。

なお、妙高ワーケーションセンター(妙高市グリーン・ツーリズム推進協議会)は、合宿を企画、手配、実行ができる旅行業の資格があります。宿泊や滞在時の内容、移動手段など安心してご相談ください。

まとめ

テレワーク時代における、コミュニケーション合宿の必要性と、具体的な内容、費用面などで気にしたいことなどについてみてきました。

テレワークの拡がりによって、働く時間や場所の制約がなくなり、多様な働き方ができるようになりました。それは、喜ばしいことです。

一方で、コミュニケーションが分断され、いままで気軽に行うことができた雑談などがしにくくなった事実もあります。よりよいチームを創るために、コミュニケーションが不足しているなら、改善していく必要があるでしょう。

だからといって、オフィスで定期的に会うのが難しい場合もあると思います。その場合は、基本はテレワークとしておいて、年に何度かは、コミュニケーション合宿のような機会を設けて、ふだんできないリアルな体験を共有しながら、よりよいチームを創っていくことも、大切なのではないかと思います。

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