「親のリフレッシュ」と「子どもの成長」の機会に──妙高親子ワーケーションレポート

Myoko Workation column

3/27(日)~29(火)に、妙高ワーケーションセンターにて『春休みは子どもと一緒に親子ワーケーション! 妙高で「仕事×自然体験」』を開催しました。

5家族14名の方々にご参加いただきました。

今回の企画は、「子どもは春休み。せっかくならどこかに連れていってあげたい。でも、親は仕事だからどこにも連れて行ってあげられない」「リモートで仕事ができる、親子ワーケーションがあればいいけれど、子どもを預けるのが不安」――といったご家族の課題が、ワーケーションという形で解決できたらいいな……そんな想いからはじまった企画でした。

そこで、「子どもを信頼できる人に預けられる」、かつ「普段できない地域の体験や学びを」、加えて「親御さんは、仕事に集中できる」、かつ「せっかく行くなら、その地ならではのおいしいものが食べられたら最高!」といった、4つの目的を叶えたいと思いました。

この記事は、親子ワーケーションのレポートです。子どもたちの楽しさや成長、親御さんからの声はもちろんのこと、働き方が多様になる中での新たな課題感や、これからの企業に必要なことなど、運営側としてもワーケーションを超えた気づきや発見がありました。

親子ワーケーション 1日目

集合場所は、1日目の宿泊場所である休暇村妙高です。夕方にお集まりいただき、ツアーのオリエンテーションを行いました。

子どもたちがまだ慣れない環境であること、また、移動のお疲れもあるのではないかと考え、オリエンテーション後は、それぞれのご家族でゆっくり過ごしていただくことにしました。

休暇村妙高での滞在では、「施設の裏手に雪山があるのが素敵」「お料理もお酒も美味しく、初日を楽しく過ごすことができました」といった声が届きました。

親子ワーケーション 2日目

2日目は、休暇村妙高から車で数分のところにある「国立妙高青少年自然の家」に移動しました。

簡単な説明を行ったのち、親御さんと子どもたちは二手に分かれて、親御さんは仕事に、子どもたちは雪遊びに出かけます。

今回は、下は4歳、上は小学校4年生でした。小さなお子さんもいらっしゃったので、運営側としては子どもたちが馴染んでくれるか心配もありました。しかし、国立妙高自然の家の室井さんの関わりや、子どもたちの適応力、大きな子どもが小さな子どもの面倒を見ることなどによって、子どもたちは早い段階で打ち解けたようでした。

子どもたちの中にははじめて雪に触れる子も多く、終始大はしゃぎでした。ソリ遊びや雪だるまづくりなどをして遊びました。

遊びだけではありません。「雪の下の草はどうなっているの?」「雪の中にも虫がいるんだ!」「どうして、木のまわりには雪がないの?」など、自然環境について学んでいきます。

家族で昼食をとった後は、子どもたちは絵本やかるた、輪投げなどをして遊びます。

遊びの中では、「みんなで1つの目的を果たす」といったことを、体験を通じて学んでいきます。

一通り遊んだ後は、夜のキャンドルセレモニーに向けて、親御さんに渡す手紙をこっそり書きました。

夕食後はキャンドルセレモニー。1日を通して楽しかったこと、ワーケーションで感じたことなどを振り返りました。

親子ワーケーション 3日目

3日目は、妙高ワーケーションセンターがある「ハートランド妙高」に移動しました。ここでは、地域のお母さん方と一緒に、妙高の郷土料理「笹すし」づくりを行います。みんなで上手に作ることができました。

昼食後、親御さんは仕事を。子どもたちはクラフト体験を。

そして、夕刻前に解散となりました。

参加者の声

ご参加いただきましたみなさんからは、次のような声が届きました。

  • 全体的に子どもたちと隔離される時間と空間があることには大いに満足できました。また、就労や子どもたちのアクティビティだけでなく、子どもたちの仲間づくりといった意味でもかなり意義のあるものなんだと自身で体験できたことは大きい価値であったと実感しています。
  • スタッフのみなさん、参加者のみなさん、ありがとうございました。子どもの学びや体験はとても満足しました。
  • 妙高市ははじめて訪れたのですが、雪景色の中で過ごせる3日間はぜいたくで、個人的にはとても満足なツアーでした。スタッフさんも柔軟に対応していただき、親子ともども安心して過ごせました。また季節が変わった時期に訪れたいなと思いました。
  • 大変満足しました。終わってみれば、5営業日くらいは体験したかったですが、それでは運営のみなさんの負荷も費用もたいへんですね。しかし、滞在型ツーリズムについて、大きな可能性を感じました。特に就学前から低学年のお子さん向けコンテンツとワーケーションの組み合わせは、非常にポテンシャルがあると思います。
  • 今回はコロナ禍で難しかったですが、せっかくなので、夕飯など、もう少し参加者+地域の方で交流する機会もあるとなお楽しみですが、もう少し日数が必要でしょうか。まだまだ私自身、実現ハードルはありますが、是非土日から土日の1週間プログラムもチャレンジしてみたいです。
  • スタッフの皆様、ご対応誠にありがとうございました。子ども同士が自然に仲良くなり、また自然を体感できるコンテンツが豊富だったことがとても良かったと思います。

また、親御さんからみた子どもたちの反応としては……

  • 同年代の新たな友だちができたこと、彼らとともに共同体験できたことが非常にうれしかったようで、帰ってきてからも同行できなかった母親に向けて言葉があふれていました。
  • いつもはYouTube、Switchと一人で遊ぶことが多いのですが、今回お友達と体をつかって、自然の中で遊ぶことの楽しさに目覚めたように思います。
  • 年が近い子たちが多かったこともあり、すぐに馴染んで楽しく遊んでいました。普段は「お母さんー」という子どもたちですが、友達がいることで「お風呂は一人で入る」「自分でやるよ」ということも多く、いつもより頼もしいなと思えました。
  • みなさんによくしていただいて、想定以上の活動と反応でした。
  • おかげさまで、娘は、本当に楽しかったようで、かなり疲れていたにも関わらず、帰ると同時に、妻に報告が止まらなかったです。普段見たことない圧倒される積雪での遊び、朝から夜まで友達といっしょだったあたりは、非日常な学びがかなりあった様子です。
  • 終始楽しく過ごしていました。いろいろな親子ワーケーションに参加しましたが、子どもたちだけで楽しんでいる時間がもっとも多かったかもしれません。4歳の子どもが楽しそうにしているのが印象的でした。お姉さん、お兄さんが多かったので、上の子は対等に、下の子はお姉さんができたようで、どちらも楽しめた親子ワーケーションだったと思います。「また妙高で会いましょう」といえる友達ができたのは今回のツアーの宝です。

なお、今回、通信環境をはじめ、ワーク環境などにはいくつかの課題がありました。フィードバックありがとうございました。参加者のみなさまにとって価値があり、充実した時間が過ごせるように、いただきましたフィードバックについては改善してまいりたいと思っております。

今回の企画を通して思ったこと、感じたこと

今回の企画をするにあたり、「子どもを安心して預けられる」ことが、もっとも重要なことだと考えていました。なぜなら、子どもを安心して預けられないと、親御さんが仕事に集中できないからです。

また、家族で移動するとなると、相応の出費になります。そこで、「お財布にもやさしく」したいと考えました。

そのほか、せっかく妙高にご来訪いただくなら、「妙高の地域や自然を感じていただきたい」とも思いました。

「子どもを安心して預けられる」「お財布にもやさしく」については、国立妙高青少年自然の家のご協力をいただきました。国立妙高青少年自然の家は、子どもたちに自然の中で仲間と一緒に宿泊生活をしながら、さまざまな体験を通じて、豊かな心とたくましい身体を育てることを目的としている教育施設です。

「地域を感じてほしい」については、休暇村妙高にご協力いただいたほか、地域のみなさまにもご協力いただきました。ありがとうございました。

また、今回親子ワーケーションを企画してみて感じたのは、在宅勤務やテレワークなど、多様な働き方・暮らし方が広がる中で、「親御さんの気分転換やリフレッシュが必要なのではないか」ということでした。

今回、親御さんにとっては「仕事がちゃんとできる」ことをテーマにしており、お子さんのことは気にしなくても仕事ができる環境を整えたいと思いました。そんな中、親御さんのみなさんが仕事をされている様子を観察していたところ、みなさん忙しそうにされていました。それだけに、普段のご家族の様子を想像したとき、「お子さんの面倒をみながら、在宅で仕事をするのはさぞかし大変だろうな」ということは、容易に想像できました。

コロナ禍を機会に、在宅勤務をする方や、在宅とオフィスのハイブリッドワークを推進している企業も多いと思います。テレワークが広がることによって、時間や場所の制約のない、多様な働き方が実現しつつあります。一方で、仕事とプライベートの境がなくなっていくにつれて、ひょっとしたら「子どもの面倒を見ながらの仕事」や「両親が在宅勤務で、ストレスが解消しにくい」など、まだ、あまり表面には表れていない「新たな課題」を、社員のみなさんが抱えていらっしゃるかもしれません。

今回のような親子ワーケーションは、お子さんの「普段とは異なる非日常で、さまざまな体験を通して成長する」はもちろんですが、親御さんの心身を整える上でも「大切なことなのではないか」と感じたのが、運営側としての気づきであり、発見でした。

個人でのご参加ももちろんですが、社員のみなさんが心身ともに健康で仕事をするためにも、福利厚生の観点で、時には、今回のような親子ワーケーションのようなものを会社単位で行ってもいいかもしれませんね。日中は仕事ができるため業務は止まりませんので。

最後に……改めまして、今回ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました。また、ご協力いただきました休暇村妙高、国立妙高青少年自然の家のみなさま、ありがとうございました。

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